実務者研修とは
実務者研修は、介護福祉士の国家試験を受験するために必須となる資格です。
介護の基礎だけでなく、**医療的ケア(喀痰吸引・経管栄養の基礎)**を学べる点が大きな特徴です。
受講期間はおおよそ6か月。通信学習を中心に進めながら、数日間はスクーリング(通学授業)で実技や演習を行います。
誰が受講できるのか?
無資格の方でも受講可能です。 すでに「初任者研修」を修了している場合は、一部の科目が免除され、学習期間や費用を抑えられるメリットがあります。
費用の目安
無資格から受講する場合:15〜20万円程度 初任者研修を修了している場合:10〜17万円程度
なお、条件を満たせば教育訓練給付金制度を利用して受講費用の20%(上限10万円)が支給されます。
さらに、各都道府県の社会福祉協議会による無利子貸付制度(一定条件で返済免除あり)が利用できる場合もあります。
実務者研修を受けるメリット
介護福祉士の受験資格を得られる 訪問介護事業所での**サービス提供責任者(サ責)**に任用されやすい 医療的ケアの基礎知識を習得でき、現場での信頼が高まる 資格手当やキャリアアップによって、給与アップにつながる可能性があります。
注意点、デメリット
半年間、計画的に学習時間を確保する必要があります。 受講費用がかかりますが、補助制度を活用すれば負担を軽減できます。 通信だけではなく通学日もあるため、自分の勤務シフトや休みに合わせて受講可能か確認することが大切です。
受講の流れ
スクールに申込(カリキュラムや通学日の確認) 通信学習(レポート提出やオンライン学習) 月に数回のスクーリングで実技や演習を受講 修了評価に合格 → 修了証明書を取得。
介護福祉士(国家試験)との関係
実務者研修を修了(または修了見込み)していれば、介護福祉士国家試験の願書が提出可能です。
また、2024年度から国家試験の実技試験は廃止され、筆記試験のみとなりました。実務者研修を修了していれば、安心して筆記試験対策に集中できます。
まとめ
実務者研修は、介護職としてキャリアアップを目指すための重要なステップです。
介護福祉士への道を拓くだけでなく、サービス提供責任者の任用や医療的ケアの知識習得など、現場での活躍の幅を広げてくれます。
費用面の負担はありますが、教育訓練給付金や貸付制度を活用すれば現実的に受講可能です。
「初任者研修は修了した。次のステップに進みたい」そう考えている方には、ぜひ受講をおすすめします。